24459人が本棚に入れています
本棚に追加
/514ページ
「何だよ、その笑いは」
「べ、別にぃ?」
要の刺すような視線から逃げるように、凛は明後日の方向に顔を向けた。
「ま、いいけどな。で、これはもう決定事項。土曜の朝に迎えに行くし、嫌って言っても連れて行くからな。以上」
「以上って、そんな勝手に……」
要は一人で話をまとめると、一応確認するように凛に問いかけた。
「嫌なのか? さっきは喜んでただろ?」
「嫌じゃないけど……さっきと今とじゃ状況が違……」
「なら問題無いだろ? それより……」
しかし、その反論には聞く耳も持たず、凛の細い体を自分の元へと引き寄せ耳元で囁く要。
「さっきの続き……しないか?」
凛の髪の毛を耳にかけ、露になった耳を甘噛みする。
「っ、しません! この変態教師!! もう帰るから! さようなら!」
腰に絡まる要の手を振りほどき、凛は鞄を手に準備室から出て行ってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!