不思議な人

2/15
前へ
/145ページ
次へ
32回目の恋の終わりから、数週間たっていた。 全く引きずっていない…と言えば嘘になるかもしれないが、朋美はあの彼とは、単なる友人として、用がある時だけ連絡をする仲に落ち着いた。 といっても、彼の妻に遠慮して、結婚式以来朋美の方から連絡することはなかった。 このまま、連絡すらとる事もなくなって、自然に知らない者同士のようになって行くのだろう。 いつかの失恋を思いだしながら、チクリと胸が痛くなるのだった。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!

275人が本棚に入れています
本棚に追加