夫婦の会話

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誠は爆発しそうになるのを何とかこらえて、 「全部、使っちまったのかよ」 と低い声で尋ねた。 愛は天使の微笑をたたえながら、「まさか」と答え、「次の給料まで残しておかないと、困るじゃないの」と真顔に戻って言った。 「じゃあ、金はあるわけだ」 「ですから、誠さん。あなたに渡すお金はないんです」 誠は、とうとう勘忍袋の緒が切れた。
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