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埋め込まれた青いガラス玉
雨が降る中、静かに響き渡る雨が地面に溜まる音。
ポチャリ。
その音はまるで、あの時に流した、あの涙の様だった。
そんなことを雨空を見ながら思い出しているのは小柄な少年。見た目からして16才位と思われる少年は、半袖に短パンで、肩からは引き摺りそうな位長いフード付きマントを羽織っている。革で出来たショートブーツには、青白く濁ったガラス玉が左右の踝の所に埋め込まれていた。髪は透き通る様な色素の薄い茶色。それでも瞳は人を孤独にする様な濃い黒。
そんな少年がボソリと呟いた言葉。
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