とんでもない素顔

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「お、おかしいよー!! だ、だって義島(ぎじま)君だよ!!!?」 「はぁ!!?」 「だってみちるの家に義島君がいるんだよ!!!?」 「どこにとう…………義島君がいるのよ!!!?」 「だからここ―― ………………あれ?」 勿論、東悟は姿はおろか、鞄(かばん)やらお弁当やら朝食やら全てを二階に持って行っている。 「はぁ……歩、寝ぼけてるの…?」 「ね、寝ぼけてなんかないよ!!」 「だいたい何でこんな時間に来たのよ…?」 「だって…みちるいつも家の中見せてくれないんだもん…」 「それ………答えになってる?」 「なってる!」 「多分、なってな――」 「なってるものはなってるの!!!!」 「はぁ……それで? 気はすんだのかしら?」 「うーん…それが…」 歩は難しい顔をしている。 やはり東悟が気になるのだろう。
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