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「錬術って何ですか?」
会話に何度となく出てきた単語に、繭海は改めて前にした質問を繰り返した
「ま、それぞれ役割は違うが便利な物さ。
人間の持つ気や才能を示している、主に元素核を司る者が多い。
他に宿る力と造る技術、二種に分かれるかね」
「宿る力と造る技術?あの、シャオラスさんも使えるんですか?」
「いいや、私は性に合わなくてね。
宿る力とは意思によって生み出す特殊な能力で攻撃や癒し、はたまた自然との対話や他人の心理を覗く力さえある。そう考えると末恐ろしい力だな。
この力を利用して騎士や用心棒だったり、とにかく危険と隣合わせな職業者が多い」
(戦う力……)
繭海の中で真剣に説明を聴きながら何かを思う
「造る技術は先天性の宿る力とは違い教育と努力で身につけられる。建築、薬剤、鍛冶……挙げたら切りがないよ
私は錬術使えないからこの程度の知識しか持ち合わせてない。
錬術使いを世間一般に『錬導士』と言うんだ。便利だが逆に重荷になる奴もいるんだ、複雑だねぇ」
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