195人が本棚に入れています
本棚に追加
驚く繭海を尻目に、ニコニコしながら見目恐ろしい料理(になるはずだったモノ)をパクパク口にして大絶賛
「へ?」
間抜けな返事を気にも留めず、箸の手は止まることはない
「うまいよ、お前も食べてごらんさ。あー…これから食事はアンタが作りな」
命令はともかく
「あ、の…(おいしい?!…って、コレが?!)」
心底信じられないと、自分が生み出した物体をマジマジ見つめた後、上機嫌なシャオラスと見比べる
気を遣ってくれるような人物ではないことは、この短期間で嫌と言うほど思い知っていて
…ならばコレは演技ではなく?
(味覚がおかしいのかな?)
とはいえ、目の前で相手が食べているのでは自分が食べないわけにもいかない
仕方なく席へ着いて食事を摂り始める事にする
いざっ! パクっ
「‥‥?!」
ガタッ
口に放張って
…直後
繭海は目を見開き、口を押さえて勢いよく立ち上がる
「どうしたんだ?旨すぎて踊るのかい?」
シャオラスは冗談を言いながら繭海を見上げたが箸は止まらない
どんどん皿が空いていく
しかし繭海は質問に答える前に、突如駆け出しトイレへGO!
~リバース☆彡~(お見苦しいところを詫びますわ、暫くお待ち下さい)
「何だい×2 ホントにアンタは軟弱だねぇ、こんな旨い飯も食えないだなんて同情するよ!胃くらい鍛えな!」
動じるどころか豪快に笑い飛ばす見当違いのシャオラスに、繭海は何か言いたげにゲンナリして肩を落とす
(絶対ボクの胃が弱いとかの問題じゃないと思うンですけど…
強くなる為には、味覚から鍛えろって事なのかな……はぁー…)
天堂 繭海。
この日、人生の辛さを知って大人に一歩近づいた……(笑)
最初のコメントを投稿しよう!