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「うっぎょぇぇぇえぁぁぁぁぁああ!!!!!」
またこの叫び声か。てか若干変わった?
いい加減に……しろっ!!!!!!!!!
同時に壁を殴りつける。その時発生した音は確実に向こうの部屋に響く。
しばらくするとノックの音が聞こえてきた。
俺は『奴』だと思いながら玄関に向かい、おもむろにドアを開くとそのまま怒鳴り付けた。
「お前なぁ……いい加減にしろって何回言った!!? しかも城に乗り込むん……じゃ……無かったんで……あっ……えと……どちら様で……?」
目の前に立っている見たことの無い人型の魔物。
見た感じ、『これぞ魔王』みたいな……
めっちゃ怖いんですけど……
もしかして……殺られる?
「酷いですねぇ? 私ですよ」
聞き覚えのある声が俺の耳を打つ……
「まさかと思いますが……ヒロシ……さん?」
その問いに彼は「他に誰がいるんですか」と肩で息をついた。
見た目の恐ろしさっ……てか神々しさ……?
とにかく気圧されてしまい思わず口調が敬語になる。
この一週間ちょいでヒロシにいったい何があったんだ……?
部屋にこもってただけ……だよな……その筈だ。
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