2185人が本棚に入れています
本棚に追加
「いやっ、あの……ホントにヒロシ……さん? だとしたらいったい何が有ったんですか?」
素朴な疑問。一週間ちょい前はヒョロヒョロしていた。見た目の印象はただのいじめられっ子。
所謂一般ピーポーだったし。
ところが今はどうだ。筋骨隆々。頭から角なんて生やしちゃって。
しかも魔王なのにイケメンとか……もっと魔物らしくしろって。
でもどっか怖いんだからなぁ……
背中からは計四枚の翼が生えている。
ドラゴンっぽい黒翼が一対と天使の様な白銀翼が一対。それぞれが左右に重なりあうようにそこにあった。
「強そうでしょう! かなり頑張ったんですよ!! レベル上げ!」
「レベル……上げ……?」
レベル上げたら魔物ってこうなるんだ……
ゲーム見たいに“進化した”的な感じ?
かなり強そうだしそれなりに高いんだろうなぁ……
「レベルですか? そうですね……相当頑張りましたからね。今でレベル5ですよ!!」
胸を張るヒロシの顔面に小気味良い音を立て突き刺さる拳。
「うぎょええええぇぇぇぇえええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
お前……案外良い声で鳴くじゃないか。
そのままヒロシは気を失い、玄関先に仰向けに倒れる。
あっ、となりの山田さんヒロシのこと跨いで行った!!
はぁ……仕方ないし部屋にいれるか……
最初のコメントを投稿しよう!