第二章 ~旅立ち~

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「見事な考察ですな。……じゃねぇよ! お前人のノリ突っ込み誉めてる場合じゃないからね!? レベル5でしょうが!? 俺3だぞ? 格下に一撃で沈められて恥ずかしくないのかよ!?」 俺が声を荒げ告げると、彼は一通りの口上か済むと同時に「恥ずかちぃ……」と両の掌を頬に当て身を捩らせた。 キモい……何様だこいつ? 殴る気さえも失せる…… あっでもこいつ沈めりゃレベル上がるのかなぁ……? 「なぁ……試しにもう一発――」 「――仲間でレベル上げるのは反則ですよ? 前回のはまぁ……多目に見てあげますけどね? 因みにレベルではなく、レヴェルが正しい発音ですよ?」 頬に当てていた手を下ろし右手の人指し指を立て、口の前で左右に揺らしながらヒロシは呟く。 いきなりなんだこいつ大分斜め上から来たな……発音とかどうでも良いし。てかさっきまでこいつもレベル言ってたし。 本当何様だよ。 「じゃあ、いい加減じゃれてないで行きましょうか。早く発たないとズルズル先送りになっちゃいますし」 おもむろにそう告げると彼は立ち上がり玄関へ向かう。 慌てて俺も壁に掛けてあったジャケットを羽織り、彼の後に続いた。 ……発たないと……?
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