第三章 ~ラジルブ、焔の塔と煉獄の剣~

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「あっそうなんですか??」 俺は今、ほぼ死んでいるヒロシを連れて教会に来ていた。 でもやっぱりゲームみたく行かないみたい。教会では生き返らせれないらしいよ? 当たり前だけど。 っても寝てるだけだし別に宿屋で良いのかな?? 「あの……教会の中ダメージでかいんで出ませんか……? やっぱり神様の聖なる力ってんですかね? 苦手なんですよね」 「あら? 気付いてたのねヒロシ君。じゃあずっとここにいたらどうかしら? 気持ち良く……死ねるよ♪」 にこやかな笑みをこれでもかと浮かべ、俺はヒロシに向け吐き出すように告げる。 「あぁっ! あぁあヤバい!! 傷口とかから腐敗始まってる!! はっ……早く出ないとぉぉおっ!!」 ちっ……俺の発言はガン無視ですか? ってか確かにヒロシの傷口がジュクジュクと膿んできてる……うっわキショッ! 肌ボロボロ剥がれ出した! 「ある意味このまま死んだ方楽なんじゃね?」 「嫌ですよ! やっぱり魔王として最後は勇者に殺されたいです♪」 変なプライドだなぁ…… そんなこんなで、俺は神父さんから『これを触りたくない』という理由で棺桶を借り、それに腐敗が進んだヒロシを詰め込み、教会を後にした。 「これとか言わないでくだ――」 ふふん……♪ 蓋閉めたから聞こえないもんねー! このまま埋めて帰ろうかなぁ……
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