第三章 ~ラジルブ、焔の塔と煉獄の剣~

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ラウンジから見える景色…… 俺は夕食を済ませシャワーを浴び、グラスに注いだワインを一口含む。 スイートルームっていいなぁ…… ヒロシもいないし最高だ。 と言うのもあの後―― 「――……2名様ですね? はい……では444号室になります」 うっわ不吉な…… 「……ってかお前なんでいんの?」 「何でとかどうでも良いですよ。私が気が付いたときには筋肉だるまに埋められかけ――」 ――ん? 向こうから筋肉ボーイが修羅の形相で駆け寄ってきたぞ? 「あの魔物めぇ……逃げ出した挙げ句神聖なロビーに足を……!!?」 やっべ……キレてらぁ…… この場を切り抜ける為に、俺はヒロシの顔面に向けて予備動作もないまま拳を放つ。 しかし、そのフック気味に繰り出された威力無い拳をヒロシはスウェーバックでかわす。 だが、その後ヒロシは小気味良い声を出して地に沈む。 甘いなヒロシよ…… 予備動作は今の一発目の拳だ…… 俺はパンチの勢いをそのまま利用し旋回すると、ヒロシの顎に裏拳をクリーンヒットさせたのだ。 ロビーに倒れるヒロシ。 まるで潰れた蛙だな……みっともない。 「これ捨てといて下さい」 俺は蛙と化したヒロシを指差し修羅と化したボーイへ告げる。 「かしこまりました。ご協力ありがとうございます」 そう言うとボーイは、おもむろにヒロシの角を掴み、ずるずるとどこかへ引きずっていった……――
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