第一章 ~隣の部屋の住人~

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「お礼って詳しくはどんなだ?」 外に居るヒロシを室内……と言っても玄関へだが招き入れ、次いでに聞いてみる。 多分今のオレ、すっげにやけてんな…… 「がめつい人ですね」 「屠ふられたいか……?」 オレは近くにあった箒を両手で握ると、ヒロシを牽制するように距離を取る。 「あっいやっ! そういう事じゃないんです……すごいニヤケてたんで……」 成る程……確かにそれ見りゃ思うわな。 でも、思った事をすぐ口に知るのはいくないと思うよ? また頭を掻くヒロシ36歳。 あっこいつ今読んだな……? にしても……だ。見た目は一般ピーポーなのにこれで魔王なんだから…… 「お礼は……まぁ後で聞くから良いや。所で、どんな奴に襲われたんだ?」 敵の詳しい情報がないとうまく立ち回れないしな。 俺の問に対し、思い出すように言葉を吐き出すヒロシ。 「えっと……それは――」
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