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「ほら、謝りなさい」
「…す、すいませんでした…」
ミーナさんは少し戸惑った後、もういいですよと言った。
「ありがとう梨央さん。助かったわ」
「いいえー」
「とても男らしかったわよ」
ズキンッ
「あはは、ありがとうございますミーナさん」
笑顔だけど心では泣いていた。どうあっても女の子らしくなれない自分に。
ミーナさんの純粋な褒め言葉に涙が出そうになった。
ふと、視線を感じた。
振り返ると、仲村さんがこちらを見ていた。
(まさかさっきの…見られた?)
私は急に恥ずかしくなってその場で立ち上がった。
「梨央さん?」
「わ、私用事あったの忘れてた!帰ります!!」
「え、ちょ…!梨央さん!?」
私は幹事さんにお金を渡し、大急ぎで店を出た。
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