4人が本棚に入れています
本棚に追加
みんなみんな哀しくなって、猫をなじり、諭しました
それでも、猫は、言いました
『神様
神様……こわくとも、終わることを受け止めましょう
さびしくとも、去りゆく命を、受け入れましょう………
神様…
私は、一時でも、お側にいられて、幸せでした………
もし………
もう一度、互いに死んで、生まれ変わって、出会うことができたなら……
今度は、月夜だけでなく、日の光の下で、笑う貴方に会いたい………
今度は、私たちだけでなく、人間の輪の中で、笑う貴方に
私は、会いたい………』
猫は、最期にしっぽをふると
パタリと死んでいきました
けれど、もう、誰も猫には構いませんでした
みんなは猫に、裏切られた気持ちで、一杯でした
.
最初のコメントを投稿しよう!