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私「聞こえへんの!?」
A男「だから何が!?」
私「足音‥!!うわっ!もうこっちまで来る!!」
A男「もうええってー(泣)怖がらすなよ!」
C子「マジで言うてん!?ウソ!?本間!?ムリやってぇー(泣)」
B男「アクビだけが聞こえてるから信用できんけど、多分本間や思う!前もアクビだけ"なんか"見てたし!」
皆いっせいに走って逃げだそうとしたが私は止めた。
私「しっ‥!動いたあかん!!」
100人近くは居るであろう数の足音が真横を通りすぎていく――‥
ひぃッ‥(泣)
恐怖よりもこれが一体なんなのか分からなく、怖いという感情が湧かない。
ただ黙ってじっとしている方がいいと感じた。
それに逃げだそうとしていた方向が、軍隊らしき足音の進行方向だったため、遮ることはしてはいけないと直感的に思った。
何分ぐらいじっとしていたのかは分からないが、その足音が通り過ぎるまで物凄く長く感じた。
息が詰まる思いだった。
しばらくして足音が聞こえなくなって、初めて口を開いた。
「もういいよ。通り過ぎた」
その言葉にいっせいに皆はベソをかきながら走って逃げた。
足音が聞こえた当本人の私は背筋が凍るような思いだったが、この時もまだ自分に霊感があるなんて信じる気にならなかったので、気にしないふりをして帰った。
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