「夢」ノ章.第1話

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  同時刻 山間に伸びる一本の道路を まだ朝日が昇らない暗い早朝 一人の少女が歩く… だが   「なぁ!そこの彼女~ こんな朝っぱらから一人?」   「……」   少女の真横を 並走する様に車が速度を下げる その車内には 青年が二人乗っていたが  そのうちの一人が声をかける   「ねぇ寒くないの? 家どこ?送ってあげるよ~」   「……」   少女は1月だと言うのに  薄い寝着しかも裸足で 道路のアスファルトの上を 歩いていた   「なぁ!ヤバイって 見るからに幽霊じゃねぇ?」   「あぁ? もうそろそろ朝だぜ? それに、ここら辺で 幽霊なんて聞いた事ないぞ」   車内で青年二人が 少女の異様な服装に疑問を持ち 口論するが少女は無視して さらに歩く   その少女は 漆黒のまっすぐな長い髪と 白く淡雪の肌で 見た目が日本人形の様だ  しかし その瞳は、真紅の瞳だった   「そんな寝着じゃ風邪ひくから 乗りなって!」   「……」   さらに無視して歩き続けると 少女の数メートル先で 青年二人を乗せた車が止まる
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