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確かに
道場の皆が行く事になれば
塾頭の沖田も行った方がいい
それでも、
「じ、じゃあ
館長が不在になったら
誰が試衛館を管理するんです?
それを決めないと…」
「道場の運営は叔父上に任せる
よっぽど俺よりは
叔父上の方がしっかりやるさ」
「そうですか…」
近藤は沖田にとって
親戚の義兄にあたるので
運営などを心配していたが
叔父に任せてまで
京都に行きたいなら
止める事などできなかった
片付けようとした
真っ二つの畳を端に置いておき
沖田は永倉に一つ頼み事をした
「わかりました
皆が行くなら私も行きます…
ですが
一つお願いがあるのですが」
「うん?なんだい?」
沖田が急に頼み事と言うので
何かと思ったら
「私と手合わせ稽古を
して下さい」
「…えぇ!?」
永倉は正直迷った
普通に手合わせくらいなら
誰とやっても良いが…
相手が沖田総司では
稽古ではなく本気を出さねば
木刀で大怪我するほど
沖田は強かった
「い…いいが
その代わりホントに京都へ
行ってくれるな?」
「はい、行きます
永倉さんと一度本気で
手合わせで勝負して
みたかったんですよ」
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