「夢」ノ章.第1話

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  「うむ 今、取材に行ける奴が居なくて 特に取材抱えていないだろ?」   「はい!喜んで!! この前 新撰組の時代劇やってたの 感動したんですよ~」   2.3年前にテレビで 新撰組の時代劇を見てから ファンになったサチだが、 新撰組と言うよりは 俳優の方にファンになった 感じではある   「…あのなぁ あれは俳優がやってたからで 実際は、そんなに…」   「とにかく! 社に出勤すれば良いんですね!? わっかりました~」   おじさん編集長からの電話を さっさと切って 支度を始めるサチだった    「今は1月だし 京都も寒いだろうなぁ~  今回は何日くらいの取材かな」   『山口 蔡』と書いて 『やまぐち さち』と読む これが、この取材担当者の名前   歴史、特に日本史には 全く詳しくなく 学生時代に授業で習った位の 知識しかないため あまり歴史に興味がなかった   だが たまたま見た時代劇に たまたま好きな俳優が出て たまたま新撰組が好きになった   そう…全ては たまたま偶然が重なった事から 始まった…
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