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――…
……う!…お、う…閻魔……お……!
誰だ?オレを呼ぶのは…
もう少し、寝かせてくれよ………
…きて、下さ…閻魔…王…!
未だ止まない声。
必死にオレを呼ぶ声。
オレは重い瞼(まぶた)を無理矢理ゆっくり押し開けた。
「大王!」
目の前にいたのは血相を変えた鬼男君。
何があったのだろう。
「どうしたの?鬼男君…」
「どうしたもこうしたもねぇよ!あんたなんで裁判の途中で寝たりしたんだ!休憩中ならまだいいにしろ、裁判中に!」
「え?君が休憩って…」
「は?まだ寝ぼけてんのか!このイカが!!僕は今まで秘書科の方に行ってたんです!あんたにも言ったでしょう!」
「え?……あ、」
そういえば言っていた。
『僕、今から秘書科の方に行ってきます。その間休憩はなしですよ?すぐに戻ってきますから…』
そして眠くなったのはその後だ。
じゃああの鬼男君は……
誰?
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