~始まり~

3/15
前へ
/101ページ
次へ
――… ……う!…お、う…閻魔……お……! 誰だ?オレを呼ぶのは… もう少し、寝かせてくれよ……… …きて、下さ…閻魔…王…! 未だ止まない声。 必死にオレを呼ぶ声。 オレは重い瞼(まぶた)を無理矢理ゆっくり押し開けた。 「大王!」 目の前にいたのは血相を変えた鬼男君。 何があったのだろう。 「どうしたの?鬼男君…」 「どうしたもこうしたもねぇよ!あんたなんで裁判の途中で寝たりしたんだ!休憩中ならまだいいにしろ、裁判中に!」 「え?君が休憩って…」 「は?まだ寝ぼけてんのか!このイカが!!僕は今まで秘書科の方に行ってたんです!あんたにも言ったでしょう!」 「え?……あ、」 そういえば言っていた。 『僕、今から秘書科の方に行ってきます。その間休憩はなしですよ?すぐに戻ってきますから…』 そして眠くなったのはその後だ。 じゃああの鬼男君は…… 誰? .
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

340人が本棚に入れています
本棚に追加