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「さぁ、行こう」
「行こうって……現世にですか?」
「当たり前じゃん。魂は現世に逃げたんだろ?」
「まぁそうですけど、仕事はどうすんです?」
「後回し。」
「やっぱり…」
今、オレと鬼男君は天の川…つまり冥界の端に来ている。
新しく出来た魂探知器とタモを合体させ、魔法の箒(ほうき)のように使うのだ。
此処から落ちればこの探知器が魂の元へ導いてくれる。
だけど現世に行くのは幾千年…否、幾万年?ぶりくらいだから少しためらってしまう。
「何ためらってんですか!早く行けっ!」
「ぎゃひんっ!うひゃあぁあ!」
ためらっていたオレの尻を蹴り、オレは鬼男君を道連れにして地上…現世へと落ちて行った……
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