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とりあえず太子はオレをずっと此処に置いておく訳にいかないと思ったのか、竹中さんに挨拶し、オレの手をとって保健室を出た。
「あの…太子、さん?何処に…」
廊下を早足で走り抜ける。
今は休憩時間らしく生徒がこちらを見て来る。
そりゃあ珍しいだろう。
此処の制服は男女共、夏はブラウス、冬は学ランとブレザーだ。
セーラー服着てる生徒なんていないんだから。
「太子でいいよ。今から一応理事長にあって貰うから」
オレの手を引いたまま前だけ見据え淡々と早足でそう告げる。
理事長?
あぁ、そうか。
さすがに勝手にする訳にいかないもんな。
あ!でも、理事長の前でもセーラー服ってのはさすがにやばい気が……
…優しい人だといいな。
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