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太子が両手で扉を開ける。
ギィ…と重い音がして目の前の扉が開かれる。
太子が先に入るよう促し、それに従いオレが入る。
中は大広間。
奥に大きな机が一つあり、そこに誰か座っている。
恐らくあれが理事長だろう。
「馬子さん、この子を入学させたいんですけど…」
太子がオレを指してそういうと理事長はこっちを見て、
「…名は?」
とだけ言った。
なんか緊張する。
「え、閻魔…冥楽閻魔です。」
緊張しているのが分かったのか太子はオレの背中をバシバシ叩いて緊張しなくても大丈夫だって!と言ってきた。
…ちょっと痛い。
「そうか。背格好的にも太子と同い年って所か…」
「馬子さーん、どうせ学年が一緒なんだったらクラスも一緒がいいです!」
いや、それは無理だろう…
そんな太子のわがままを聞くと馬子理事長はふむ…と短く唸って、
「よし、いいだろう。冥楽閻魔を日和学園の生徒とみなし、太子と同じクラスとする」
「やったぁ~!」
えぇ~!?受け入れちゃうの!?
嘘ぉー!?
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