プロローグ

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「表には 今まで留学していたと発表しております。 それにしてもお嬢様も我々と同じになるとは…。」 「地獄の留学は 無駄じゃ無かった…。 むしろ面白かったから。」 レンから受けた傷は神の加護がついていたらしく、治りが遅くなっているらしい。 それでも、傷はそれほど深くないし、杵島の適切な処理のおかげで数日中には治りそう。 「おお、雅 戻って来たかっ!! その傷は大丈夫なのか?」 「はい、お父様。 数日中には良くなると。」 そして扉から父が急いで入って来た。 相変わらず娘の私には甘い気がするけど、今日くらいは良いかな、と思う。 やっぱり数ヵ月ぶりの屋敷は居心地が良い。 狼君の屋敷も良かったけど、自分の家が一番。 「お父様、詳しい話は後ほどします。 杵島、お風呂に入るから よろしく…。」 父に軽く笑った後、私は浴室に向かった。
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