記憶の谷

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あたしが翌日目覚めたのは陽が高くなった頃 「ぅは~っ!」 思いっきり腕を伸ばして シャッキ~ん! あぁ➰この快感! 超スッキリ 久しぶりに熟睡 爆睡 嗜眠 永眠 あほか 気分良すぎ➰フフッ 歯磨きタイムもご機嫌タイムいつになく軽やかな足取りで絶好調な朝!基昼過ぎ 鏡に映る顔はよ➰し 目覚めてからパタパタと忙しく普段手抜きの家事を済ませた頃には時計の針が3時を少し過ぎていた お腹も空いたし腹ごしらえとしよう 冷凍庫の中には一人暮らしでしょ?多くない?って言うぐらい食材が詰まっている 一人暮らしだからこその知恵で食べ切れない量の食材は調理して冷凍庫にストックする 今日はほうれん草のお浸しと鯵の南蛮漬けとお味噌汁とデザートのプリン レンジでチン超簡単 お腹が膨れて瞼が重くなった又かよ 睡魔に身を任せ眠りに落ちて行く 鏡の中にあの不敵な笑みを貼り付けた男が佳奈に悪意と言う罠を仕掛けて来た 12歳の佳奈に男が囁く 「君は谷に近づいてはいけない もう一人の君が時の狭間に幽閉されるんだ あそこは不安定な時の空間でね 選ばれし者以外は時の放浪者として永遠に流浪するん事になる・・・・そんな酷い事君に出来るのか・・・」
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