記憶の谷

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時間にすれば20分程眠っていたみたい 目覚めたあたしはさっき見た夢を反芻しながら彼女の言葉を思いだした 記憶の谷での二人のあたし 『来てくれて有難う あたしはこちら側の貴方訳あってここ迄しか案内出来ないの』 『ダイブは今回だけ一緒に飛んであげる』 今回だけって言ってた・・・ ここ迄しか案内出来ないって・・・! あの人が時の放浪者になるの? サクに聞かなきゃいけない でも彼女もサクも待ってるって言ったわ あの瞳に嘘は無いはず 切実なあの瞳にあたしは決心する覚悟がついた所もある訳だし・・ あの男は何者なんだろう 不安定な空間・・・ いつになく真剣に考えた末やっぱりダイブは決行する事にした 彼女は待ってるからって確かに言ったもの 以前にも訪れた訳だし行かなきゃいけないと突き動かす自分の声を信じる その揺るぎない決心はダイブをする度に何で決心したのと後悔に変わるものの 諦める事なく5回目のダイブを迎える 今日は迷わない でも! 何度やっても恐〰い バンジージャンプ 練習しておけば 良かったかな ハハハハハはぁ〰んっ その時が来た 飛行体勢のままあたしは谷を真っ逆様 「きゃぁ〰〰〰」 風が鳴ってる・・・
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