白い訪問者

3/6
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
何とか酷い顔からチョッとましな顔に変身を遂げたあたしは深呼吸をした メイクよぉぅし気合い充実よし!行くぞ! ふっと視覚の端を白い何かが霞めた 振り向いて見たが何も無い が鏡に映る白い影を捕えた 「!!!」 サク? 頭がパニクる 心臓の鼓動が跳ね上がる 本当に頭変になってる・・・ 最悪だ〰 あたしは飽く迄自分の頭がおかしくなったと思いこんでる訳で彼が伝えたいメッセージを聞く余裕など無かった 女子トイレを後にして仕事に専念あるのみ! そう強く誓ったあたしは複雑な配線もなんのその ちょちょいのちょいで慣れた手つきでコードを束ねた 自分が病んでいるなんて事何処かに置いて忘れてしまいたかった そうなる自信があったのに白い影は姿を現す頻度が増えあたしはとうとうその影と向き合う覚悟を決めた ここ迄おかしいなら鏡に向かって話したからって別にどぅって事無いよ・・色んなケースがあるし・・・ ただ頭が変でも自分を客観的に見れるんだ・・などと冷静な部分を持ち合わせている事が引っ掛かり思いは余計に複雑になった 次鏡の中に見つけたらあたしから声を掛けてみよう そしてある日疲れて帰宅 帰るなりそうそうベッドに倒れ込んだ
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!