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う〰痛い
あれはメッセージみたいな・・・
さっぱり分からん・・・
顎あざになるかな
ドレッサーのイスに腰掛け鏡を覗きこんだ
傷は無いようだ
鏡から顔を引いた瞬間その人が姿を見せた
「やぁ驚かないで! サクだよ」
あたしの肩を包む優しい手が見える
後ろを振り向いても彼は居ない
鏡に写る彼は確かにあたしの後ろに居る
「サク・・あの時のあの夢の中で会ったサクなの?」
サクが頷く
彼は幾つなんだろ
どうして今なんだろ
「サク・・あたしに何か話したい事があるの?」
普通この状況で会話なんて絶対にあり得ない訳で
それでも落ち着いて居られるのはサクだからとしか言えない
例え頭が行っちゃってたって懐かしい気持ちが支配している限り恐怖とは無縁だ
ただ昔と違うのは彼の全てが白いと言う事・・・
「佳奈・・良く聞いて・・
こんな姿で驚いたと思う
今僕らの世界はどんどん蝕まれている
均整が崩れたせいなんだ
佳奈が居るこっちの世界はどんどん環境が悪化の一途を辿っている
オゾンホール知ってるよね
あの穴から入る大量の宇宙波が高エネルギーの放射線が悪化の原因なんだ
このまま悪化が進むと僕らの星に飲み込まれる事になる」
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