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この出会いが運命と呼べるものでも、偶然でもなんでもいい。
私は今幸せなのだから・・・・・。
***
私は見てしまった・・・・・。
クラスであまりパッとしない男子が普段かけている眼鏡をとりベンチで寝ている姿を。
別にただそれだけ?と思うかもしれないがあの寝顔は私が今まで見たことのないほど綺麗で。
隣にいる私の二人の親友も顔は綺麗だがそれとはまた違う、何か惹き付けられるような感じのもので、イケメンではないのだけれど私はそれに魅力を感じた。
「都(ミヤコ)!」
大きな声が私の耳に響く。
「な、なに!?」
「なにじゃないわよ、さっきからずっと呼んでるのに」
「あっ、そうだったの?」
不機嫌そうな顔をして怒っている彼女の名前は三井明日香(ミツイアスカ)。私の幼なじみであり親友。
「そうだよ都ちゃん」
そしてもう1人、青木礼(アオキレイ)も私の親友。
「二人ともごめんね」
今は昼休み。
私と明日香と礼は3人で窓際に机を寄せて弁当を食べていた。
「ところでさ、あの人の名前何だっけ?」
ふと、私は窓から見ていたさっきの男子生徒を指差して二人に聞いてみる。
「えっ、誰誰?」
明日香は私の方にきて窓からそれを確認すると。
「あ、あいつかぁ」
とだけ言ってフーっと息を吐きながら自分の席に座った。
あいつって・・・・・。
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