reqiance

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 瞬間、司教が大声で笑い出した。大口を開け、腹を抱え、身体を丸めて苦しそうに笑っている。何がそれほど可笑しいのだろうか。 「クハハ……言葉が悪くなってしまうが、君はバカか? ヤハウェを信じないユダヤ人が君に忠誠を誓うわけがないだろ?」 「……」  そう言われてみれば、そうかもしれない。神を信じない。それは私を信じないということ。そんな奴は私の世界には必要ない。死んだほうがいい。だが、それだけなら別段問題ない。問題があるとするなら……。 「そいつは強いのか?」 「あぁ、強い。君でも仕留めることができるかどうか……下手をすれば君が殺されるかも知れんぞ?」  司教は笑い顔のままだが、その声色は至極真実味を帯びていた。言葉の全てを鵜呑みにすることはさすがにできないが、嘘は言っていないだろう。  問題ができた。そいつが強いなら邪魔な存在だ。  私は絶対的な力による支配によって神に成りあがろうと考えている。  罪人を神である私が断罪し、それを見た信者たちは恐れから罪を犯さなくなっていく。いずれは、街が犯罪のない平和な街に生まれ変わり、私はそこを見守り治める絶対神となる。一般庶民から言えば、それは夢物語でしかないだろう。しかし、私にはそれができると確信している。私にはそれを実現できる実力と能力があるのだ。
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