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あたしは先輩の背番号を丁寧に丁寧に縫った。
「休憩―」
と、部長の持田 潤先輩の低くてよく通る声が響いた。
その声に続けて、甘夏先輩の柔らかい透き通った声も響く。
「暑いから日陰に行けよ」
部員はアチーと言いつつ、返事もした
「あっ…鼻血出た」
と、同じクラスの倉谷 剛くんが叫んだ。
とっさに駆けつけたのは、持田先輩だった。
「沖田―!それか御子柴―!」
未歩が返事した。
すると持田先輩が倉谷くんに氷嚢を渡すように言った。
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