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季節は12月の冬…。
そこは、粉雪の舞う小さな公園だった。
その公園の奥にある小さなベンチには、一人の女の子が白いTシャツに青いスカ―トをはいて座っていた。
「こんな寒い中、そんな格好で何やってんだ?」
男は女の子に話しかける。
「……分からない」
「分からないって……何だそりゃ」
男は少し呆れた表情を見せていたら、ベンチに座っていた女の子が小さく口を開いた。
「……ねえ」
「ん?」
「何で……希理(きり)に話しかけたりしてくれるの?」
どこか寂しそうな表情で、希理と言われる女の子が聞いてくる。
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