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「あ、そうだ……希理!」
「ん?」
俺の呼び掛けに、ゆっくりと希理が横に振り向いてくる。
「今日俺、商店街で買い物があるからさ、先に帰ってていいからな」
「希理も……行く」
「え?でも、家に帰るのが遅くなるぞ、いいのか?」
「うん……深壱と一緒だから……いいの」
「あら、希理ちゃんも言うようになったわねー凄い凄い」
希理の言葉を嬉しがっているのか、時美は何故か拍手をしている。
「いや待てよ、そこってほめるとこなのか?」
時美の言葉にツッコミを入れる俺。
だがその態度を見た時美は、呆れた表情をみせながら。
「はあ~まったく……分かってないわねー深壱は、ニブニブね」
「はあ~、何だよそれ」
俺と時美が話しこんでいると、希理が俺の制服のそでをひっぱりながら呟く。
「深壱……行っても……いいかな……一緒に……」
「え?えっと、その……」
「ほら、ちゃんと言ってあげなさいよ!」
横から時美が言いながらひじでこついてくる……俺は少し恥ずかしそうな顔をしながら……。
「えっと……希理が行きたいなら……一緒に行こうか」
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