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もうあの日から半年が過ぎようしていた。
最初の頃は、いろいろと落ち着きのない希理だったが、時が流れるにつれて、だいぶこの家にもなれてきているみたいだった。
ただ一つ、希理について困った事があった。
最初の頃はそれが一番の悩みだった。
それは……どういうわけか普通なら知っていると思われる、いろんな知識や常識を希理は全然知らなかったのである(自分の年と名前だけは分かっていた、俺と同じ十六歳との事だ)
今はだいぶ俺と母さんで教えてきたので、日常生活に困るような事はかなり減ったのだが……。
それでも、希理の知らない事はまだまだたくさんある。
そのため母さんと一緒に、希理の分からない事はなるべく分かりやすく教えている。
着替え終わった俺は、鞄を手に一階のリビングに向かう。
リビングの前に立つと、中から楽しい笑い声が響きわたっていた。
そして俺はリビングのトビラを押しながら……。
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