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「今日で三回目だね。」
腕の傷を見ながら一人呟く女性。
名前は宮野遥
高校2年生からとある事が原因で学校に行かず引きこもりになっていた。
「何回、痛め付けたら朝菜は許してくれるのかな?何回、傷を付けたら朝菜は許してくれる?」
と何回も同じ言葉を繰り返す遥の目からは涙が溢れ流れていた。
傷付いた腕に落ちる涙は遥にとってはとても浸みるものだった。
浸みるたんびに遥は昔の過ちを思い出していた。
「死ぬまで私はこの傷と共に生きていくからね。」
涙ながらに一人で誰かに向かって訴えかけるかのように遥は言った。
そんな時、遥の携帯が震えながら机を滑り落ちた。
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