『消えない傷』

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遥はそれに気付くと持っていたカッターナイフを本棚の上に置いてベッドから出た。 「まだ、6時なのに...」 携帯の時刻を確認しながら遥はメールを開けた。 『早く来て。』 ただ一言だけ書かれていたメールに遥は首を傾げた。 「誰...?」 遥には身に覚えのないメールアドレス。 ましてや不登校の遥にはメールアドレスを交換する友達がいるはずがない。 しかし、気になった遥は思わずメールを返信してしまった。 『誰ですか?』 送信....
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