五月病

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一人暮らしで、親友と呼べる友達もいない私の家は、誰が訪ねてくるということも無かったが、会社という2文字の重圧にいつしか耐えかね、電話線を引きちぎり、呼び鈴を取り外した。 これで外部からの接触の一切を断ち切ったように思えたが、メールボックスに山の様にたまる郵便物に苦情が出たらしい、突然アパートの管理人が私の部屋を訪ねてきたのだ。 管理人は取り外された呼び鈴を見て、更に不信感を募らせたらしい、しつこく私の部屋のドアを叩き始めた。
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