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作業開始から1時間ちょっと。
「ようやく出来た……」
シートを体育館いっぱいに敷き詰めてパイプイスを並べた完璧な景色が広がっている。
ていうか、昼休み返上した上に5時間目サボったからな。
もうすぐ5時間目が終わる。
おとなしく待ってよう。
あたしはイスに腰掛けた。
コケて血が出たり鼻血出たりで、所々に血が付いてるけど(ホラー)
大丈夫だよね?
あたしは体育館の天井を見上げた。
そんな時
‐バンッ‐
「千夏!!!」
体育館に結城の声が響いた。
振り返ると結城がいた。
え?
なんで結城がいるの?
まだ授業終わってないはずなのに……。
あたしは不思議に思いながらも近づいてくる結城を見ていた。
「なんで結城が?」
「千夏のこと探してたんだよ」
そう言って結城があたしの目の前で立ち止まった。
「なんで帰って来なかったの?」
「え?」
「千夏と一緒に準備したヤツはすぐ帰って来たのに」
その言葉に思わずドキッとした。
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