人気者

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嘉穂ぉぉおぉぉ!!! あたしはおもいっきり嘉穂を睨む。 当の嘉穂は知らん顔。 「純粋な結城になんて事言ってるの!?」 「あたし、別にキスしろなんて一言も言ってないし」 「あんな言い方したら、エロい方に考えちゃうでしょ!?」 「まぁ、あたしが考えてたのはキス以上の事なんだけど」 「嘉穂ぉぉおぉぉ!!!」 恥ずかしさのあまり涙が出てくる。 嘉穂のバカ野郎。 心の中で悪態をつきながら机に伏せた。 そんなあたしに結城が声をかける。 「千夏?」 「………」 「千夏ってば」 「………」 「こっち向いてよ千夏ぅ」 「………ι」 結城を見なかったら、悲しい声が聞こえた。 可愛い。 可愛いけど、今見たら確実に鼻血出す自信はある。 半泣きの美男子なんて、興奮する事間違いなし。 あたしが必死に堪えてると、結城がクラスの皆に励まされてる声が聞こえた。 相変わらず結城は人気者だな。 そんな事を思いながら 痛い胸を押さえた。 .
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