序章 ~誕生そして命名~

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「なぁ美津子さん、こいつすごい大声で泣いたから大声(たいせい)にしよかぁ?」 庭でせっせとバイクを磨きながら白髪混じりのイカツイ男がのん気に叫んでいる 「大声で泣いてたのはおじいちゃんの方でしょ~」 洗濯物をたたみながら美津子が笑って答えた 赤ん坊は少し離れた所で時折小さな手を閉じたり開いたりしながらスースーと眠っている   「晴海が生まれた時より派手な泣き方やったからつられて泣いてしもたわ!」
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