雨の日の思い出

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「しかしすっかり家のネコになりよったなぁ」 「もう三年やからなぁ」 夏輝がフジを見ながら微笑む フジは今日みたいな雨の日に波間に浮いている所を発見された その日は雲行きが悪く、小雨が降りだした為に早めに漁を切り上げて港へ戻る途中だった 船の斜め後ろに白い物が漂うのが目に止まり、じいちゃんの手が止まる 「なんやあれ徳さん?」 仲間が叫ぶ。 因みに徳さんとはじいちゃんの名前だ 徳一(トクイチ)と言う 「ん?あぁ!ネコや!なんであんなとこにおるんやろ?」
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