序章 ~誕生そして命名~

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  「晴海君が生まれた時も泣いたんですか?」 夫の名を聞いて美津子の手が止まる 「あぁ、そう言えば号泣しとったわ」 「やっぱり嬉しかったんですね。」 晴海の爽やかな笑顔を思い出して美津子が淋しそうに笑った 「まぁ今はこいつの名前を付けたらなあかんで」 美津子の様子に気づいて男はさり気なく話しを戻した 「晴海君は夏が大好きだったからこの子が生まれる前に二人で夏の字を入れようかって話してたんです。 だからおじいちゃんには夏を含む名前を考えて貰いたいんです」    
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