一章

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そして、今日も特に特別なこともなく1日が過ぎて放課後。 「じゃあ、女の子の方には連絡したから。今度の日曜日、10時だからな。遅れんなよ。」 「分かった。で、何人で遊ぶんだ?」 「向こうも友達一人連れてくるはずだから4人だ」 「分かった。」 「じゃあ、ばいばい。楽しみにしとけよ」 それだけ言うと鷹巳はすっげぇぇぇ楽しそうに帰っていった。 「特に学校に残る用事も無いし、俺も帰るか」 そして、僕も荷物を持って帰路についた。 いつもどうり、下駄箱で靴に履き替え校門を抜け帰っていた。 が、今日は少年チャンプの立ち読みついでに旅行雑誌なんかで風見ランドについて見ておこうと思って本屋に寄った。 ・・・・・・ ・・・・・・・ 「ありがとうございました」 本屋での調べものが終わった僕は家に向かっていた。 「ジェットコースター巡りかな?それかゲーセン制覇もいいなぁ、どうしょうかな」 そんなことを考えるているとわき道の方から声が聞こえてきた。 「放してください!」 「おぅおぅねえちゃんよぅ、ぶつかっといてそれは無いんじゃねぇの?」 「痛てぇ、痛てぇよアニキ。」 「ただ肩が当たっただけじゃないですか」 「こいつ痛がってるじゃねぇか。肩砕けたかもな。慰謝料払ってもらおうか?」 「何でですか?」 「つべこべ言わずに払えよ、慰謝料五十万。」 「五十万なんて大金・・・・」 「あぁ無いんか?」 ヤンキーっぽい男はニヤリとしながら 「それは残念だな。ならしょうがない、体で払ってもらおうか。」 「いや・・・やめて・・・・」 「ぐふふふふ・・・」 「何やってるんですか?その娘嫌がってるじゃないですか」 いつもの僕なら無視しているところだがなぜかこの日は助けに行っていた。
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