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「佳月…って言うの…?」
「ん?名前?」
「うん…」
世話係なのにタメ口
煙草の匂いの染み付いた大きい手
綺麗な少しだけ掠れた低い声
笑えば八重歯を覗かせる
「佳月はみょーじ、名前は北斗、佳月北斗」
綺麗な金色が、また、揺れる
お月さまと同じ金色の髪
八重歯を覗かせて笑う
優しい満月のような貴方は
秋人に抱き上げられてもまだ
貴方より小さい僕と目線を合わせて
王様を逃がした大きな手で無造作に頭を撫でてきた
ごつごつした男の人らしい手が
大好きになった
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