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蝉の声 眩しい日差し 「朝だよ…、烏」 「んー…」 真夏の暑い空気 それでもくっついてても平気な人 タオルケットだって蹴飛ばして 暑いはずなのに 横の温もりにくっついて 目覚めの気だるさを味わう 「…汗、ちゃんと拭かないと風邪引くよ」 「眠、い」 「北斗さんのお墓に行くんでしょう?」 俺の肩を揺するその人の顔を見上げる 寝汗で額に張り付く髪を長い指で梳いて 優しい笑顔を作る
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