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    なーちゃんの黒い髪 それと同じ黒い生地に 金木犀の柄と銀の帯が綺麗でしょ? 「ご、めんなさ、い」 「ふ…、兄さん待ってるぜ?」 「う、ん」 なーちゃん見てると 本当に貴方が帰ってきたみたいに 未だに思っちゃうんだ 貴方の眠ってるおっきな霊園まで 三人で、 バスに乗って 少しだけ歩いて 暑い日差しの中を向かう 「つ、き」 「ん?」 「タ、バコ」 「ちょっと待ってて」 昔の名残がある街並みを歩いて ふと、煙草の看板が目に入る
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