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    歩調を合わせて 少し前を歩く月姫の袖を引っ張る 俺の目線の先を見て 月姫は煙草の看板へ歩いていく 「月姫、兄さんの銘柄知ってんの?」 「うん」 「お前が教えたんだ」 「お、しえ、てない、よ」 「ふーん」 北斗がいつも吸ってたのは マイルドセブン 自分で買うことに慣れなくって いつもは、一緒に来てくれるまもちゃんに買って貰ってた 月姫は その時俺が指差す先を見て 銘柄を覚えてくれたんだと思う
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