いち

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    「鷹ーっ、もう帰って来たのかぁ?」 「やっ、何、離して」 「んー?やだ、お前が懐くまで離してやんない」 「お、れ、鷹じゃっ、ないもんっ」 人懐こい笑顔を浮かべたかと思うと おっきい手が伸びてきて 胸の中に閉じこめられた 強い力に逃れる事が出来なくて パパと同じことされるんじゃないかと 怖くなった 必死に暴れる僕を 力強く 鷹と僕を間違えた貴方は抱き締める 「え?鷹じゃ、ない?」 「か、らすだもん」 「え?…え?」 腕の中の僕をじっと見つめる瞳が 何度も瞬かれる
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