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それから僕と酒井と月島は三人でよくつるむようになった。
僕達はちょうどいいバランスのトリオらしい。
酒井がフリとボケ、月島がボケ(天然)
そして僕がボ…いや、ツッコミ。
あいつらと一緒になるとこだった。
まあ月島に関してはあんなこと言ったらみんな仲良くし辛いよな。
案の定、月島から誰かに話しかけることもなく逆に僕ら以外の誰も月島には近付こうとしなかった。
彼女がなぜ転校初日にあんなことを言ったのかどこに住んでいるかとか彼女自身の情報は一切分からなかった。
聞いても別の聞いていない答えが返ってくるからだ。
頭が弱いのだろうか…。
でもそんなことはどうでもよかった。
僕は月島が来てから学校生活は楽しくなった。
(本当に…本当にこの時がずっと続けばいいと思っていた。)
多分この時位から…
いや、もしかしたら初めて会ったその時から僕の瞳は
月島水希を
「一人の女」
として捉えていたんだと思う。
それが悲劇の序章とも知らずに…。
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