22人が本棚に入れています
本棚に追加
みなさん、怖がることはありません。
たとえこの学校でサッカーをやめても次があります。
あなた方にはまだ大学、専門学校という道があります。
そこでもう一度サッカーをはじめることができます。そう、新たなる可能性へ向けて・・・。
だから、どうか堅くならずいつもどおりのプレーをみせてください。
それがあなた方の最高の動きなのですから・・・。
さて、最後に現レギュラーの三年生の諸君、君たちは・・・」
監督が熱烈に語っている中、不意にアキラは俊也にささやいた。
「ほんっとに人が悪い監督だよなぁ。オレら二年に遠慮せず、はっきり、言やぁいいのによぉ。
『ここでレギュラーになれないような奴は、この先サッカーじゃあ生きていけない』ってよー」
本人はいつものように冗談っぽく言ったつもりなのだろう。
しかし、そのわりには声は震え、顔は笑っているというのに、その目は笑っていなかった。
最初のコメントを投稿しよう!